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ルー・リードが亡くなってしまった [アートとアートロック]

 昨日27日、ルー・リード氏が亡くなったとのニュース。とても残念です。
ご冥福をお祈りいたします。

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 ルー・リード 1973年のアルバム「ベルリン」名盤。
 

R.E.M 通算15作目発表(その1・加筆) [アートとアートロック]

 アメリカ、所謂インディ、オルタナロックの草分けであるR.E.Mが、
フルアルバムとしては3年ぶり、通算15作目のcollapse in to nowを
発表した。長年のファンとしては素直に嬉しい。

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 Rapid Eye movement つまり睡眠の一形態で、人が夢を見る
状態の頭文字から取られたグループ名のこのバンドは、1980年に
結成、実質デビューは1981年とのことで、ほぼ30年のキャリアを
持つ。極初期を除くとほぼ全作を聴いていて、自分の作品制作にあっても、
それ以外の日常の様々な精神状態にあっても、結局、ずっと聴き続けて
非常に親しみも敬愛も抱いてきたバンドである。
 彼等が世に出た当時のアメリカはレーガン政権下の経済不況下で、
その影響からポストパンク、ニューウエイヴの台頭するイギリスとは
大きく異なり、シーンは沈滞し、幾つかの例外を除けば音楽業界は
保守化した情況にあった。しかしこのことがカレッジ・ラジオ局や、
インディペンデントなレコードレーベルの活性化に繋がっていく。
ここからR.E.Mも巣立っていく。

 「ヴェルヴェッツ(アンダーグランド)・ミーツ・バーズ」と評された
そのサウンドはファーストアルバム「マー・マー」の時点で既に、
パンクやカントリー、あるいはフォーク的な要素もありつつ、
他の何にも似ていない。

 下のジャケ写は4枚目のアルバム、ライフス・リッチ・ページェントからの
シングルカット“フォール・オン・ミー”(12インチ版)。この曲については、
モノクロの風景写真に赤字の文字が印象的なビデオを覚えている。
最近でも昨年11月に東京近代美術館の麻生三郎展で印象に残った
「赤い空」シリーズ。作品とそれについての作者本人のコメント飛んだ時
「この空にあって、私達を覆う何か人を押しつぶすようなもの」というイメージと、
とても強く結びついて(他の幾つかの曲とともに)頭の中で響いたりもした。

フォールオンミー.jpg

麻生/赤い空.jpg
 

スカイイズフォーリング.jpg
 
(参考:ルイス・フューレイ/スカイ・イズ・フォーリング)   
 
カリフォルニア.jpg

(参考:レッド・ホット・チリ・ペッパーズ/カリフォルニアケイション)

 1988年にはメジャーレーベルのワーナーに移籍して6枚目のアルバム、
グリーンを発表。ベトナム戦争の枯葉剤を歌った“オレンジ・クラッシュ”は
来日公演のステージでメガフォンを持ってがなっていたマイケル・スタイプの
姿と共に強く心に残っている。
 
 91年、しばらく音沙汰がなかったこのバンドの曲を自分は仕事帰りに
偶然、休んでいたファスト・フード店の有線で耳にする。
一聴して英語の歌詞などわかる訳もないが、哀しげで、何か
「とーっても困っているんだ〜」と聞こえる、R.E.M以外の何者でもない
これが第7作目アウト・オブ・タイムからのシングルで、ついに
全米ヒットチャートでも1位となった「ルージング・マイ・レリジョン」
だった。ロックバンドが宗教」「信心」をテーマとした曲が、大ヒットした
現実は強烈で、我が国と彼の国の違いも考えざるを得なかったことを思い出す。
 このアルバムと次作、92年のオートマティック・フォー・ザ・ピープルが、
このバンドがいわゆる音楽産業のメインストリームに否応無く接近していた
時期だったと言えよう。同時にそれは周囲の反応にも、彼等自身にも
大きな変化をもたらすことになる。(続く)

 

B・R・M・C (カテゴリー訂正) [アートとアートロック]

 
 B・R・M・C(ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ)の
 3年ぶり5枚目のALが先頃リリースされた。“Beat The Devil`s Tattoo”って
 直だと「悪魔の入れ墨の脈動」とかになるのか?タイトルだけだとまるで
 ヘヴィ・メタみたいだが断じてそうではない。
 初期にあったうねり、まとわりつくようなサイケデリックかつノイジーな
 ロケン・ロールと、3枚目(ハウル)以降顕著な米・ルーツミュージックに
 接近した渋さと、砂塵を巻き上げて疾走するような感覚が、
 うまく融合しているように聴こえる。1曲目など、視聴した先から
 「やってるやってる!」的に笑えちゃう程にBRMC節炸裂。

蟲墨.jpg

「蟲の入れ墨の脈動」/ワトソン紙、水性色鉛筆


BRMC.jpg

(アルバムジャケ)




 
 

大ザッパ [アートとアートロック]

大ザッパ.jpg

「大ザッパ」/アルビレオ紙、アクリル、ポスカ、水性色鉛筆など

 
で、こっちは(普通?)ザッパ。

ザッパ.jpg

夕刻の気のもの/またはテラー・トワイライト [アートとアートロック]

 夕刻のいきもの.jpg

「夕刻の気のもの」 ワトソン紙、ボールペン、水性色鉛筆

 描いたこれをみてふと連想した、こういうのに会っちゃう夕暮れを
「逢魔ヶ時」と言うんだったな。英語では確か「テラー・トワイライト」か・・・。
と言うとアレだ。90年代アメリカのオルタナティヴの象徴的バンド、
Pavement(ペイヴメント)。

 90年代初頭から活動を始めた彼らの、1999の5枚目にしてラストアルバムの
タイトルがこのテラー・トワイライトだった。所謂ローファイの典型的バンドだった
彼らの音は初期には、何ともぶっ壊れた感性をまき散らしつつもシニカルで
クールな佇まいを持っていた。当時シーンを席巻したグランジ系バンドすら
飲み込むコマーシャリズムや、ロックスター幻想とは最も遠い立場をとりつつ、
同時に凝り固まった頑迷なアングラ主義にも陥らず、というスタンスはその後、
後期まで一貫していた。私は後期から聴いてほぼ殆どのソングライターだった
リーダー(ボーカル、ギター担当)、スティーヴン・マルクマスのソロに魅かれ、
それから初期のものまで聴き込むというずれたリスナーだったのだが。

 このラストアルバムは、具体的には彼らにしては最も整った体裁のつくりで、
ある意味例外的。故にか?つい最近、再評価の高まりもあって、ベストアルバムなどと
いう「らしくない」ものも出たが、そこにも1曲しか入っていないそうだ。
但し、決して駄作ではないので念のため・・・。
と言うか、彼らの正規作5枚には駄作は無いというべきか。個人的には
初期の勢いがありつつ、実に「らしく」ヨタっているのが2枚目。
マルクマスの優れたソングライティングが実感できるのは4作目だと思っている。

 そんな彼らが先述した通り、このところの再評価の波に乗ったか再結成、
しかも来月、来日公演までの騒ぎとなっているのはちょっと驚き。コンサート、
行ってみたい気もするが一方、かってのテレビジョンの再結成・来日みたいな
形骸化したものだと落胆も大きいのでちょっと動けないでいる。(下・ジャケット)

テラートワイライト.jpg


 
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