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LES CLAYPOOL(元PRIMUS)のソロ作品 [アート・ロック]

 1990年代半ばあたり、よく聴いていたバンドにアメリカ北西部出身の
PRIMUS(プライマス)があった。最近CDの入っているラックを整理して改めて
気付いたのだが、90年代に入るとそれまでと比べてそれまで多かった
イギリスのアーチストのものが減って、アメリカのものが増えてくる。
特に自分はブリットポップ的動向を受け付けなかったため、特にオアシスだ、
ブラーだパルプだヴァーヴ(サタケじゃない)だetc・・・以降は
その傾向ははっきりしてくる。具体的にはその後、レディオ・ヘッド、ミューズ、
ビッフィ・クライロやフランツ・フェルディナンド、フューチャー・ヘッズらに
出会うまでその傾向は続いた。
 また、この時期は諸々の状況や精神状態もあっただろうが、アメリカものと言っても、
ルー・リード、ソニック・ユースやREMなど以前から継続してきたものはともかく、
この時期新たに出会って聴き込んでいたものは必ずしも多くない事もまた、
後になって気付くのだが、ほぼリアルタイムに熱心に聴いた数少ないのが、
Beckを除けばこのプライマスだった。
 「技巧派の変態バンド」とか「ファンク・メタル」とかいわれていた記憶があるが、
極めて定義しにくい音だと思う。カバー曲で取り上げている指向にそれは顕著で
ピーター・ガブリエルやキング・クリムゾン。またXTC、ポリスもやってるし、
メタリカにスタンリー・クラークetc・・・。共演となるとトム・ウエイツが印象的か。
まあ何とも正体不明である。ビデオやジャケットなどのデザインワークも
凝ったつくりで時にグロだが、実に刺激的で楽しめるものが多かった。
 この中心がリーダーにしてベースとボーカル担当のLes Claypool(レス・クレイプール)。
本人はラッシュのゲディ・リーの影響を語っていたようだが確かにあの手の、
もっと遡ればジョン・エントウィッスル(ザ・フー)やクリス・スクワイア(イエス)
にもいきつく、バリバリ、ビタンビタンのリードベースを弾く。しかもそれで歌唱も
ほぼ全てをこなす恐ろしさである。個人的にはこの時点で考え得る凡そ全てのロック、
ポピュラーミュージックシーンを視野に入れ、尚且つ独創性を保ち得た希有な存在だったと
評価できる。
 98年頃に「昼寝」だかなんだかと言って、事実上プライマスは活動停止。
「つまんネな〜」と思いつつ、その後セッションぽい活動等耳にはしていたのだが、
チェックし落としてきた。先日、久々に探すとここしばらくでソロが2枚(2006,09)、
プライマスとしても03にビデオ作品をまとめたDVDとともに数曲新曲があるようだ。

 下の画像のジャケは09年の作品。印象は過去幾度か共演したトム・ウエイツに
似た感触を覚えた。どこか深くルーツミュージックに根ざしていそうで、同時に
正体不明ぶりもまた極まって来ている。確かにプライマスにあった
「奇妙だがスピード感がかっこいい」ことによるわかり易さは減った
(あるいはそこには依拠しない?)。しかしながら聴くたびに発見はある、
所謂「噛めば噛む程・・・」になっているようだ。しばらく愛聴しそうだし、
今後もたいへん楽しみなのだ。

クレイプール・フンギ・・・.jpg

 あとさらに下、プライマス時代もちょっと。
上は「ポーク・ソーダ」(おぇっ!/93年)この中の曲「クリンクルさん」の映像、
ほぼ百鬼夜行。95年の「ワイノナスの大きな茶色いビーバー」の
「カウボーイの着ぐるみ」と並んで最高。
下のお菓子のパッケージみたいなのは97年の「ブラウン・アルバム」
音的には一段と隙がない。1曲目をはじめて聴いた時、ひきつりました。

プライマス.jpg







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